これまでの話
入社の意図と答え合わせ
僕がファインディに入社した大きな理由のひとつは、自分自身のパフォーマンスの限界を知りたかったからでした。「ファインディに入社してひと月がたちました」にもそのことは書いてあり、次のように表現しています。
改めていま自分自身がフルでプレイヤーとして活動したときの限界に挑戦したいという気持ちと、あと何年、第一線のエンジニアとしてコードを書いていられるのだろうかという焦燥感がいつもぐるぐると自分のなかで回っているのを感じていました。
30代の最後、いちばん能力と体力のバランスが高いいま、自分がコードに集中したときにどれだけのパワーとスピードを発揮するのか、それはエンジニアとして過ごした中で測ることができなかったものだったのです。
あらゆる場面において自分の蓄積してきたフロントエンドとしての能力と技術者としての経験を活かし、1年目にして社内MVPに選ばれたり、多くの登壇やPodcastへの出演をさせてもらったり、重要な仕事や難解なリファクタリングを一手に任せてもらったりできました。
コードの質と量、そしてそれらを生み出し改善する速度など、活動のあらゆる点において、自分に満足することができました。
3年半の開発を可視化する
またもうひとつ重要な入社理由として「Findy Team+ への恩返しがしたい」というものがありました。 数字で振り返るFindyでの一年では次のように綴っています。
何をしたらいいのかわからない、なにかをする時間もない、そんなひよっこの EM を助けてくれたのがFindy Team+でした。
ユーザーとしてのプロダクトへの感謝と開発速度への驚きから、「使う側から作る側」になりたい気持ちが高まって、2023 年 1 月よりファインディに入社し(以下略)
自分の技術力を自分の助けてくれたサービスのためにフルコミットする。その決意のもとにやってこれたと思います。
2023年1月1日付けの入社から2026年6月30日までの累計のデータをFindy Team+を利用して計測しました。
| スタッツ | Team+フロントエンドの累計計測値 | 社内全体の累計計測値 |
|---|---|---|
| プルリク作成数 | 3,290 件 | 3,517 件 |
| マージ済みプルリク数 | 3,198 件 | 3,421 件 |
| コミット数 | 12,527 件 | 13,244 件 |
| レビューしたプルリク数 | 4,068 件 | 4,193 件 |
| コーディング延べ日数 | 776 日 | 809 日 |
3.5年の間にTeam+のフロントエンドに作成したPRは3,198件でした。コードを書いた日数が776日なので、平均は4.12 PR/dayということになります。
フロー状態でコードを書きまくった日も、リファクタリングや技術選定に苦しんだ日も、イベント参加で出張した日も、ミーティングや社内手続きでほぼ終わってしまった日も、全部ひっくるめて4.12 PR/day ということです。これがどうやら、自分がフルコミットしたときのパフォーマンスなのでしょう。
もちろん一定期間では平均が6件以上になる期間もあります、一日に書いたPRは、AIなしで19件、AIを使ってからは72件でした。1件しか出せない日もたくさんありました。それでも、継続的な一人のエンジニアとしての平均が4件。これが残る数値であり、満足しています。
Team+以外でもいくつかコードを書く機会がありました。
社内のシステム利用のための事務的なPRもありますし、出張して1つの機能開発を手伝わせてもらったこともあります。
それらすべてを合わせると3,517件、半期ごとの平均は500件超となりました。本当にたくさんのことを任せてもらえていたんだと思います。
開発以外のこと
開発パフォーマンスのデータでは自分自身が満足できる成果を出し続けることができました。その環境を維持してくれたマネージメントメンバーにとても感謝しています。
一方で、開発以外でもたくさんの経験を積ませてもらいました。
Findy Team+の世界観を体現した「開発生産性」やそのカンファレンス、それを実現するためのエンジニアリングとそれらを元にした登壇、そしてファインディが持つ技術者コミュニティへの貢献や登壇などさまざまなことがありました。ひとりのエンジニアとして生産性とそのプロセス、コードとひとの関わりについて深い考察と示唆を得ながら仕事をしてこれたことはとても自分を成長させてくれました。
これからの話
今月、2026 年7月からは Findy Team+のフロントエンドリードとしての役割を離れ、全社のフロントエンド開発をサポートするポジションに異動しました。これからはひとつのプロダクトに対する貢献ではなく、フロントエンドとデザインの関わりや提供価値、体験、そして生産性のためのテックリードとしてはたらいていきます。
キャリアについてはこの半年、一年の間にかなりの不安と迷いがありました。世間的にはAIを利用したフルスタック化、FDE、フルビルダーへの変化がよく見られるようになっていました。自分ももとはサーバーアプリケーションを含む総合的なwebエンジニアとして仕事をしていましたが、もはやそのころの技術スタックは現代とはかけ離れたものになっています。
いまから 技術の広さ をあらためて広げていくのか、それともリードエンジニアとして 技術の深さ を突き詰めるのか。この選択がいつも頭の片隅にありました。そしていま自分にできることとやりたいことを見つめて、フロントエンドの世界に深く潜ることを決意しました。
ファインディのプロダクトがより多くの方にとって使いやすく、やさしく、わかりやすいものであるように改善をしていくことが、これからの自分の大きな役割になっていくのではないかと思います。いままで培ってきたフロントエンドの知識や経験をフルに活用して高速に改善プロセスをつくりながら、いままでおろそかにしてきた部分を学び、成長していくことがこれからの自分の目標です。
特にプロダクトデザインや体験設計、それらの体系的な知識と実践は、これまでの仕事では大きく関わりきれなかった部分でした。a11yやデザインシステム、ライティングなどフロントの価値をより高めるための手法や技術を学びなおしています。プロダクト開発がより高速で体系的で統一的なものとなっていくための挑戦をしていきます。もちろんAIを溶け込ませることもわすれずに。
これまで多くの方に支えられながら発揮してきた自分の成長をいかに多くのメンバーに還元できるかをテーマに、そしてまた多くの方々に支えられながら、挑戦を成果に変えていけるように歩き始めたところです。
